ゆったりと白い雲が、どこまでも晴れ渡る青空を流れていた。
街には太陽の暖かい日差しが降りそそぎ、行き交う人々の足取りを軽くするのに一役かっている。
イタリアの休日。今日は天気に恵まれたこともあってか、石畳の通りはそぞろ歩きを楽しむ多くの人々と、それを目当てにした露店やストリートパフォーマー等で賑わっていた。
家族連れやカップル、友達同士での買い物連れと様々な人達が休日を楽しむ中、アランは独りで歩きなれた通りをプラプラと歩いていた。
時々、すれ違う女性に対して声を掛けては振り返ったりしている為、その歩みは危なっかしく見えるが、不思議とぶつかることはないようだ。
しばらくそうやって通りを進んでいると、小さな男の子と楽しそうに喋りながら歩いている若い綺麗な女性が、アランの目に入った。 一緒に買い物をしながら休日を過ごしている仲の良い姉弟、といった感じである。
そんな二人連れを振り返りつつ、アランはふと思い出していた。
“そういえば、自分がこうやって女性の姿を見て振り返るようになったのは、シスターが居なくなった時からだったなぁ。”
他人から見れば、それは迷子が親を必死に探すことと一緒だと言うかもしれない。
無論、本人は断固否定するであろうが。
アランは無意識に何年もそんなことをずっと続けていたというのだろうか。
今となってはすっかり最初の目的を忘れ、女性を見て振り返るという行動だけを違った目的で続けている自分に、アランは苦笑した。なんとなく、懐かしい気持ちを思い出したアランは少し嬉しくなり、そして、ちょっぴり寂しくなった。
湿っぽいのは柄じゃないな、と気をとりなおして通りを歩き出したアランは、いつものようにジェラルドの店へと足を向けていった。暖かい日の光は、まるで休日を楽しむ人々を祝福するかのように輝いていた。
小気味よい音と共に扉を開けて店内に入ると、アランはお決まりのカウンター席に座った。お決まりといってもアランが勝手に決めているだけで、彼の予約席というわけではない。
アランがメニューを眺めていると、どこか機嫌の悪そうなプリシッラがトレイを抱きつつ、アランの元にやって来た。
「ねえ、アランのこと待っている女性のお客さんがいるの。随分時間経つわよ。あんなに待ってるなんて、アランまたなんかしたの?」
「マジでっ!?…それはそうと、なんで怒り気味?」
「おこって・な・い!」
語気を荒げつつ奥に下がるプリシッラを見送るアラン。
“確かに、せっかくの休日を店の手伝いでつぶされちゃあ、プリシッラの機嫌も悪くなるよなぁ”
そう独り勝手に納得しつつ、テーブル席の方を振り返ると、ピシッとしたパンツスタイルの魅力的な女性が手をひらひらさせていた。
アランは、素早く女性の待つテーブル席へと移り、笑顔で話し掛けた。
「いやー、待たせてゴメン。さあ、折角の天気だし、どこか遊びに行こうか!」
「ぷっ!あなたいつもそんな調子なの?」
初対面にもかかわらず、まるで旧知の仲であるかのようなアランの態度に、その女性は苦笑しながら口元をほころばせた。
「残念だけど、私はただのエージェント。貴方に伝言を伝えたら、直ぐ戻らなければいけないの。いい?-シスターの行方はここにある-。そう伝えれば貴方には分かると言われたわ。じゃあ。」
それだけ言うと、エージェントだと名乗った女性は、一通の漆黒の封筒をテーブルに置き、サングラスを手に店を出ていった。
アランは女性が去った後もテーブルから動こうとしない。心配したプリシッラが様子を見に行くと、封筒の中身を見ていたアランはいつに無く真剣な眼差しをしていた。
「ねえ、なんだったの?」
プリシッラの声にアランの表情が一瞬にして笑顔へと変わった。
いつもとちょっと違うアランの様子にジェラルドもカウンターから声を掛ける。
「一体なんだったんだ、アラン?」
「いやー、セレブのパーティーに誘われたんだ!まいったなぁ~。」
二人の問いに対し、アランは満面の笑みで答えを返した。
パーティー会場はゾーンプライム、主催はPROBE-NEXUS、色々面倒なことになりそうだが、アランにとっては願ってもないお誘いであった。
※キャラクターが右向きの場合
LP=弱パンチ、SP=強パンチ、LK=弱キック、SK=強キック、D=ダッジ
特殊技
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ブロー ランサー
必殺技
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ヴァニシング ストライク
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ヴァニシング ストライク(フェイント)
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ヴァーチカル ストライク
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ヴァンガード ストライク①
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セカンド ストライク
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サード ストライク
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アクセル ストライク
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ファントム フェイズ
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ヴァニシング ストライク ロー
オフェンシブアーツ
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ストライク バースト
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ストライク バック -クロス-
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ストライク バック -ダブル-
ディフェンシブアーツ
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ストライク エッジ
クリティカルアーツ
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インフィニティ ストライク
ブーストダイブ
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ファントム シフト
補足:ファントムフェイズ成功後にヴァーチカルストライク、ヴァンガードストライクを追加入力可能。