多種多様な文化と人々の活気に溢れるメトロポリタン都市ロンドン。
そこから車で1時間ほどの郊外では、今でも未舗装の小道や川のせせらぎ、風にやさしく揺れる草原といった、穏やかな風景を目にすることができる。そんな田舎のある小さな町に、一人の老人が住んでいた。
老人の名は、ワット。最近越してきて間もないらしい。
その穏やかな風貌と人柄のためか、近所への人当たりも良く、町では評判の好々爺であった。
普段は庭仕事や散歩、読書に葡萄の栽培と、日々悠々自適に過ごしていた。
その日も、普段の日課である庭仕事をしていると、玄関の方で呼び鈴が鳴った。
老人の足元に居た小動物が突然の音に驚いて、リビングのソファー下に潜りこむ。
「やれやれ。どなたかな。」
ゆっくりした足取りで老人が玄関に向かうと、いつもとは違う郵便配達人が2通の手紙を持って立っていた。いぶかしげに思いつつも、労いの挨拶をして手紙を受け取る。差し出し人を確認すると、2通とも何も書かれてはいなかった―――『ボイド』という宛名以外をのぞいて。
「ぬ。」
その一瞬、老人の表情が変化したように見えたが、すぐにいつもの穏やかな顔に戻っていた。
リビングに戻り、ペーパーナイフでゆっくりと封を切る。ソファーの下からは、もそもそと先程の小さな動物が這い出てきて、老人の足下へと寄ってくる。手紙の内容は、2通とも仕事の依頼であった。
老人の仕事―――それは依頼により人を殺すこと。
かつて裏社会において、その名を轟かせた伝説の始末屋。狙われた標的には確実な死が約束されるという。一切の素性が謎とされ、また、それを探ろうとする者をも死へと導く、まさに死神のような人物―――それが、この老人の真の姿であった。
老人は感慨深げに頷きながらソファーに体重を預け、ふとあることに気がつく。
「おほ!」
なんと、この2通の依頼者同士が互いのターゲットになっていたのである。互いの内容を見るに、どうやらターゲット同士は、あの大企業PROBE-NEXUSの関係者らしい。『ベアトリス』というターゲットは知らない名前であったが、もう一方の『ハザマ』という名には聞き覚えがあった。
「ふむ。何を企んでいるのやら…。」
そう言いながら、楽しそうに口元をほころばせる。ひとまず、ゆっくりと思案をする為、老人はお茶を淹れにキッチンへと向かうことにした。
カーテンをそよそよ揺らしながら、心地よい風が庭からリビングへと入ってくる。2通の手紙は、風に乗ってはらりと床に舞い落ちた。
しばらくして、老人がお茶を淹れてリビングに戻った時、事態は急変する。
なんと、2通の手紙が1匹の小動物によって細かいゴミくずにされていたのだ。先程の呼び鈴に驚かされたことへの腹いせとでも言うのか。
老人は呆然としていた。
何故なら、依頼を断る場合は依頼者に手紙を送り返すのが、彼のルールであったからだ。
「…ハリィィィ…。お前というヤツ…は…ぁ!」
声にならない大きな溜め息をついて考えこむ老人をよそに、その小さな動物は気持ち良さそうにすやすやと眠っていた。
※キャラクターが右向きの場合
LP=弱パンチ、SP=強パンチ、LK=弱キック、SK=強キック、D=ダッジ
特殊技
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スワール チョップ
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スワール チョップ フェイク
必殺技
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サニー フィンガー
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メロー スロー
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ファンシー キック
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シャイニー パンチ
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ダウン サニー フィンガー
オフェンシブアーツ
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スーパー シャイニー パンチ
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スーパー スティール ヘッド
ディフェンシブアーツ
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ツイン サニー フィンガー
クリティカルアーツ
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エキセントリック モーション
ブーストダイブ
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サニー ショット
補足:一部の必殺技は、攻撃発生までに同じ強さの違うボタン(例:LPであればLK)を追加入力することで、中断が可能。